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塩基編集:その進歩と治療への適用機会

Nature Reviews Drug Discovery 19, 12 doi: 10.1038/s41573-020-0084-6

塩基編集[一塩基バリアント(SNV)を生細胞のDNAやRNAに導入すること]は、ゲノム編集の分野における最新の進歩の1つである。既知の病原性遺伝的バリアントの約半数はSNVによるものであるため、塩基編集は、RNA塩基配列の一時的な変化かDNA塩基配列の永続的な変化のいずれかを介して、多くの遺伝性疾患を治療することに大きな可能性を秘めている。DNAとRNAの一塩基エディターの特異性、効率、精度、送達に関する最近の進歩は、これらの技術を治療に適用する絶好の機会が到来していることを示している。私たちは、単一の点変異の修正が、将来のプレシジョン・メディシンの主要な焦点になると予想している。

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