Perspective
薬剤性肝障害の課題の管理:前臨床予測モデルの開発と展開のためのロードマップ
Nature Reviews Drug Discovery 19, 2 doi: 10.1038/s41573-019-0048-x
薬剤性肝障害(DILI)は、患者特異的で、一過性、多因子性の病態生理学的過程であり、単一のin vitroモデルではまだ再現することができない。従って、ヒトのDILIを検出するのための現在の前臨床検査体制はいまだ不十分である。現在のモデルの欠点に対処して、DILIを予測するための新たな(あるいは適応した)モデル系の開発に向けた明確な手法を提示するためには、系統的かつ協調した研究努力が必要である。本論文では、DILIの利用可能なモデルの現状および機構的理解を明確にした上で、ヒトDILIの前臨床予測モデル開発のロードマップの展望について述べる。