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「市販の」同種CAR-T細胞:開発と課題

Nature Reviews Drug Discovery 19, 3 doi: 10.1038/s41573-019-0051-2

自己キメラ抗原受容体(CAR)T細胞は、血液悪性腫瘍の治療展望を変えた。それでもなお、ドナー由来の同種CAR-T細胞の使用は、自己CAR-T細胞よりも、患者治療のための凍結保存バッチの即時利用可能性、CAR-T細胞産物の標準化の可能性、複数の細胞改変の時間、異なる標的を対象としたCAR-T細胞の再投与又は併用、工業化プロセスを用いたコスト削減などの点で優れている可能性がある。しかし、同種CAR-T細胞は、命に関わる移植片対宿主病を引き起こす可能性があり、宿主免疫系によって迅速に排除される可能性もある。こうした問題に対処するための次世代同種CAR-T細胞を開発する研究が活発に行われている。本総説では、最適な同種CAR-T細胞療法のためのさまざまなT細胞供給源を分析し、主として遺伝子編集を用いて、移植片対宿主病を引き起こす可能性の低い同種CAR-T細胞を産生するための技術的アプローチについて述べる。こうした改良版の同種CAR-T細胞産物は、がん治療のさらなるブレークスルーへの道を開くことだろう。

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