Review Article

天然物創薬のための人工知能

Nature Reviews Drug Discovery 22, 11 doi: 10.1038/s41573-023-00774-7

コンピュテーショナル・オミクス技術の進歩により、天然物の多様性に関してまだ明らかになっていない領域を解明するための新しい手段が生まれ、それによって創薬の新たな可能性が掘り起こされている。それと並行して、機械学習などの人工知能技術を応用する手法は、コンピューターによる薬物設計の分野にエキサイティングな進歩をもたらし、関心対象となっている分子標的の生物活性予測とde novo薬物設計が容易にできるようになった。本総説では、こうした技術の進歩が生み出す現在と将来にわたる相乗効果によって、自然界で産生される多数の分子の中から薬剤候補を効果的に特定できるようになることを説明する。また、こうした相乗効果の可能性が発揮されるようにするための重要な課題、例えば、深層学習アルゴリズムの訓練に用いる高品質なデータセットの必要性やアルゴリズム検証のための適切な戦略などにどのようにして取り組むのかという点も論じる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度