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筋萎縮性側索硬化症:治療へのトランスレーションの成功に向けて態勢が整った神経変性疾患

Nature Reviews Drug Discovery 22, 3 doi: 10.1038/s41573-022-00612-2

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動ニューロンの変性を原因とする深刻な疾患である。すべての主要な神経変性疾患については、複数の理由から疾患修飾療法の開発が困難なことが判明している。それにもかかわらず、ALSは、承認された疾患修飾療法が存在する数少ない神経変性疾患の1つとなっている。ALSについては、過去10~15年間に前臨床モデル、遺伝学、病理学、バイオマーカー、画像診断、臨床読影に関する重要な発見と進歩があった。それと同時に、神経変性疾患を含むアンメット・メディカル・ニーズの高い領域では、新しい治療パラダイムが適用されている。こうした展開が、我々の知識ベースを進化させ、多様な作用機序を持つALSの標的療法候補の特定を可能にした。本総説では、この高度な知識を数々の新しいアプローチと連携させることで、前臨床研究からALS患者に臨床的利益をもたらすまでの治療薬の効果的なトランスレーションを可能にする仕組みについて論じる。ALSにおけるこのアプローチは、より広範な神経変性疾患に関する創薬の分野にプラスの影響を与えることが期待される。

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