Article 活性化遺伝子は転写進行中の共有部位に動的に共局在する 2004年10月1日 Nature Genetics 36, 10 doi: 10.1038/ng1423 多くの遺伝子が核内で占める位置はその活性レベルに関連があるとされている。これは、遺伝子が転写に有効なサブコンパートメントへ移動することがその発現に影響を与えることを示唆している。確かに、新生RNAポリメラーゼ・は、転写を行う区画もしくは「transcription factory(転写工場)」に局在しているように思われる。培養細胞での最新の研究成果は、まだ証拠は得られていないものの、 複数の遺伝子が同一の転写工場を占有する可能性を示している。本論文で我々は、in vivoでの転写において、遠く離れて存在する遺伝子が同じ転写工場に高頻度で同時に局在することを明らかにする。 活性化状態にある遺伝子は共通の核内サブコンパートメントに集まり、遺伝子のこの工場への進入もしくは退出が転写の活性化や不活化を引き起こす。活性化された遺伝子は、各種構成因子を動員して転写複合体を組み立てるのではなく、組み立て済みの転写担当部位へと移動するのである。 Full text PDF 目次へ戻る