Article Cited2はNodal-Pitx2c経路を介して左右パターン形成および心臓の発生を制御する 2004年11月1日 Nature Genetics 36, 11 doi: 10.1038/ng1446 最も一般的な先天性心血管系奇形は、中隔、流出路および大動脈弓の奇形で、TFAP2の転写コアクチベーターであるCited2欠損マウスにおいて発生する。本論文では、Cited2-/-マウスにはさらに、体の両側が右の形態をとる両右性や、異常な心臓のルーピング、また脾臓低形成といった左右性の異常があらわれるが、こうした異常は、遺伝的背景が雑種である場合には抑制されることを示す。Cited2-/-マウスは、側板中胚葉の左側において、左右性の構築と心臓血管の発生に必要であるNodalのターゲット遺伝子Pitx2c、NodalおよびEbafの発現を欠いている。CITED2およびTFAP2は、胎児心臓のPitx2cプロモーター部位で検出され、トランジェントアッセイにおいてPitx2cの転写を活性化する。我々は、異常なNodal-Pitx2c経路が、Cited2-/-マウスにおいて観察される心血管系奇形に共通のメカニズムを反映し、そのような奇形が左右性の異常に固有の徴候であるかもしれないことを提示する。 Full text PDF 目次へ戻る