Technical Report

制限酵素を用いて作製したsiRNA(REGS)ベクターとライブラリー

Nature Genetics 36, 2 doi: 10.1038/ng1288

短い干渉RNA(siRNA)の技術は、哺乳類細胞や動物モデルにおいて、遺伝子の機能喪失の研究を促進するが、オリゴヌクレオチドを用いて多種類のsiRNAベクターを作製するのには時間がかり、非効率的で費用も要する。我々はここに、興味のある遺伝子または遺伝子セットから、酵素を用いていろいろな種類の機能しうるsiRNAベクターを作製する新しい方法を報告する。我々の制限酵素を用いたsiRNA作製(REGS)システムを検証するために、外来の導入遺伝子1つと内在性の遺伝子2つをノックダウンさせたところ、予測どおりの表現型を得ることができた。REGSによって平均して1kb塩基配列あたり34種類のsiRNAが作製できた。またREGSによって、既知あるいは機能未知の二本鎖cDNAから、制限酵素を用いることにより複雑度の高い(4×105 クローン以上)siRNAライブラリーを作成することができた。これらのライブラリーのクローンの96%は適切なサイズの挿入配列が含まれていた。

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