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Sipa1は癌転移能変更遺伝子座Mtes1を構成する候補遺伝子である

Nature Genetics 37, 10 doi: 10.1038/ng1635

我々は以前に、マウスゲノムにおいて乳癌の転移能に大きく影響する遺伝子座を同定した。本論文では、シグナル伝達分子であるSipa1が、転移能変更遺伝子座Mtes1を構成しているということを裏付けるデータを示す。候補遺伝子の分析から、Sipa1のRap-GAP機能に影響するSipa1の非同義アミノ酸多型を特定した。Sipa1を異所性に発現している細胞、あるいはSipa1発現が抑制された(ノックダウン)細胞を用いた自然転移分析によって、転移能が細胞内Sipa1レベルと関連することがわかった。我々はヒトでの発現データを検討し、それがSipa1濃度は癌の転移に何らかの役割を果たしているというアイデアに一致することを見つけた。これらのデータは総じて、Sipa1多型がMtes1遺伝子座を構成している遺伝的多型の一つであることを示唆している。本論文はまた、我々が知る限り、癌転移に影響する構成的な遺伝的多型を最初に実証した報告である。

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