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ACTH受容体の相互作用する新規相手分子をコードするMRAPにおける変異は家族性グルココルチコイド欠乏症2型を引き起こす

Nature Genetics 37, 2 doi: 10.1038/ng1501

家族性グルココルチコイド欠乏症(FGD)、あるいは遺伝性副腎皮質刺激ホルモン不応症(ACTH;OMIM202200)は、グルココルチコイド産生を刺激する副腎皮質へのACTH作用に対する抵抗性が原因となって起こる常染色体劣性疾患である。この疾患の患者はコルチゾールが欠乏しており、もし治療を受けていないと、幼児期あるいは小児期に低血糖あるいは激しい感染症で死亡する可能性がある。ACTH受容体(メラノコルチン2受容体、MC2R)の変異はFGD症例の〜25%を占める。MC2Rに変異のないFGDはFGD2型と呼ばれる。SNP配列の遺伝子型解析を利用して、我々はFGD2型に関与する遺伝子座を染色体21q22.1に位置決定した。我々は、現在はメラノコルチン2受容体アクセサリータンパク質(MRAP)として知られている1つの膜貫通領域をもつ19kDaのタンパク質をコードする遺伝子に変異を同定した。我々は、MRAPがMC2Rと相互作用すること、および、MRAPが小胞体から細胞表面までのMC2Rの移行において役割を担っているかもしれないことを示す。

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