Letter 原発性頭頚部扁平上皮癌からのリンパ節転移を診断するための発現プロファイル 2005年2月1日 Nature Genetics 37, 2 doi: 10.1038/ng1502 転移は癌が体の中で別の部位に広がる過程であり、癌を患っている患者の主要な死因となっている。あるタイプの癌では、原発腫瘍の近傍のリンパ節への転移を早期発見することが、適切な治療に重要である。リンパ節への転移を確実に発見するのは容易でなく、多くの患者が現時点では不適切な治療を受けている。本論文では、DNAマイクロアレイの遺伝子発現プロファイルによって、口腔や中咽頭に発症した原発性頭頚部扁平上皮癌のリンパ節転移が検出できることを示す。82の癌トレーニングセットを用いて作った予測変数は、独立して行った評価試験により、現在の臨床的診断より優れていることがわかった。102の予測遺伝子は、転移の基礎にある過程に対して独特の洞察を与えてくれる。これらの結果は、転移の状態は原発性腫瘍の発現パターンから推測可能であり、治療が大きく改善されることを示している。 Full text PDF 目次へ戻る