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適応遺伝子再配列による酵母の代謝遺伝子クラスターの生成

Nature Genetics 37, 7 doi: 10.1038/ng1584

真核生物のゲノムの大半はオペロンを欠いているが、機能の面で関連する遺伝子の物理的クラスターはいくつか含まれる。これらの遺伝子間に配列上の関連性はない。こうしたクラスターが、進化の過程でどのように形成されるかは知られていない。DAL遺伝子クラスターは、6つの隣接遺伝子で構成される、酵母の最も大きな代謝遺伝子クラスターであり、これにより出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeは、アラントインを窒素源として利用できる。我々は本論文で、DALクラスターが、進化の過程ではごく最近、ほぼ同時に起こった、一連のゲノム再編成によって構築されたものであることを示す。8つのアラントイン分解に関与する遺伝子のうち6つはもともとはゲノム全体に散在していたが、S. cerevisiaeとその類縁酵母Saccharomyces castelliiの祖先において、1つのサブテロメアの部位に再配置されるようになった。このようなゲノム再編成は、尿酸のかわりにアライトインを取り込むように変化したプリン分解経路の生化学的再編成と同時に起こった。この変化によって、尿酸酸化酵素が不要となった。すなわち、尿酸酸化酵素は酸素消費型酵素の1つで、嫌気条件下で活発に生育可能な酵母からは失われている。DALクラスターは、H2A.Zヒストン交換にもHst1-Sum1によるヒストン脱アセチルにも関係のある修飾クロマチンドメインに位置しており、エピスタシス選択によって形成された共適応遺伝子複合体である可能性がある。

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