Letter TRPC6は正常な腎機能に必要な糸球体スリット膜会合チャンネルである 2005年7月1日 Nature Genetics 37, 7 doi: 10.1038/ng1592 進行性腎不全は遺伝的および臨床的に不均一なものの集合からなる疾患である。足細胞の足突起と足突起間の隙間に存在する糸球体スリット膜は、腎臓の透過性障壁の必須成分である。足細胞の構造タンパク質をコードする遺伝子における変異は、タンパク尿の発生につながり、結果として進行性腎不全および巣状分節状糸球体硬化症となる。今回我々は、TRPC6(正準な一過性受容体電位6)イオンチャンネルが足細胞において発現しており、糸球体スリット膜の構成分子の1つであることを示す。我々は、染色体11qのTRPC6遺伝子における変異とともに分離する常染色体優性巣状分節状糸球体硬化症の家系を5つ同定した。2つの変異型TRPC6は電流の振幅を増加させた。これらのデータは、スリット膜でのTRPC6チャンネル活性が、足細胞の構造と機能の適切な調節に不可欠であることを示すものである。 Full text PDF 目次へ戻る