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Plk4ハプロ不全は不正確な有糸分裂と細胞の癌化を引き起こす

Nature Genetics 37, 8 doi: 10.1038/ng1605

polo様キナーゼPlk4(Sakともいう)は、有糸分裂における分裂後期の進行、細胞の生存、原腸陥入後の胚発生に必要とされる。本論文で我々は、Plk4ヘテロ接合体の細胞やマウスにおいて、Plk4ハプロ不全が原因で生じる表現型を特定した。Plk4+/-胚性線維芽細胞では、野生型細胞と比較して、中心体の過剰複製、多極性紡錘体形成、異数倍数体が増大していた。年長のPlk4+/-マウスにおける自然発生の肝臓癌や肺癌の発生率は、Plk4+/+同腹マウスに比べて15倍高い。細胞周期の開始時期を同調させるために、部分肝切除したin vivoモデルを用いて調べたところ、Plk4+/-の再生肝においてはサイクリンD1、E、B1やCdk1の正確な調節が損なわれ、p53の活性化およびp21とBubR1の発現が抑制されていることが見いだされた。この欠損は、Plk4+/-マウスにおいて、細胞周期の累加的な遅れ、紡錘体異常の増加、肝細胞癌化の促進を伴っていた。ヘテロ接合性の喪失は、ヒト肝臓癌において、PLK4遺伝子座の隣接多型マーカーで高頻度(約60%)に起こる。Plk4遺伝子量の低下は、有糸分裂時のエラーや発癌の確率を増大させる。

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