Letter Cranio-lenticulo-sutural dysplasia(頭蓋・水晶体・縫合異形成症)は異常な小胞体-ゴルジ輸送を引き起こすSEC23Aの変異が原因である 2006年10月1日 Nature Genetics 38, 10 doi: 10.1038/ng1876 Cranio-lenticulo-sutural dysplasia(CLSD、頭蓋・水晶体・縫合異形成症)は、常染色体劣性の症候群で、染色体14q13-q21に位置決定され、泉門閉鎖の遅延、縫合白内障、顔面の変形および骨格異常を特徴とする。本論文では、ポジショナルクローニングによって、SEC23AにおけるF382Lのアミノ酸置換がこの症候群とともに分離することを示す。SEC23Aは、小胞体からゴルジ複合体まで分泌タンパク質を輸送するCOPII被覆小胞の不可欠な構成要素である。電子顕微鏡および免疫蛍光を用いた解析によって、CLSDの患者の繊維芽細胞において小胞体が大きく拡張していることを明らかにする。これらの細胞ではまた、SEC31も異常な細胞質内局在を示している。無細胞系での小胞の出芽解析によって、F382Lの置換がSEC23A機能の喪失を引き起こすことがわかった。CLSDに類似した表現型は、sec23aを阻害するモルフォリノを注入したゼブラフィッシュ胚において認められる。我々の結果は、正常な形態形成に必要な分泌タンパク質の小胞体からの搬出異常が、CLSDの主な原因であることを示唆している。 Full text PDF 目次へ戻る