Letter 膜貫通型タンパク質meckelin(メッケリン)(MKS3)がメッケル・グルーバー症候群およびwpkラットにおいて変異している 2006年2月1日 Nature Genetics 38, 2 doi: 10.1038/ng1713 メッケル・グルーバー症候群は、重症の常染色体劣性遺伝性疾患であり、両側腎臓の嚢胞性異形成、中枢神経系の発達障害(最も一般的には後頭脳ヘルニア)、肝管形成不全および嚢胞や多指症を特徴とする。MKSは遺伝的に不均一で、位置がわかった遺伝子座は3つある。MKS1(17q21-24)、MKS2(11q13)、そしてMKS3である。MKS3の位置は、12.67Mbの区間(8q21.13-q22.1)に絞りこまれている。これは、多発性嚢胞腎、脳梁欠損症および水頭症のモデルとなるラットのWpk遺伝子座とシンテニーを示す領域である。Wpk遺伝子のポジショナルクローニングにより、MKS3の候補遺伝子となるTMEM67が示唆された。我々はMKS3と連鎖する5つの血縁家系において、TMEM67の病因性変異を同定した。MKS3は進化的に保存された遺伝子であるが、これまでには特徴が明らかになっていない。その発現は胎児脳、肝臓および腎臓において中程度にみられ、低度の発現は広範囲に認められる。MKS3は995アミノ酸からなる7回膜貫通型受容体タンパク質をコードしており、その機能は未知であるが、我々はmeckelin(メッケリン)と名づけた。 Full text PDF 目次へ戻る