Brief Communication 脂質:脂肪性トリグリセリドリパーゼをコードする遺伝子(PNPLA2)の変異で筋障害をともなう中性脂肪蓄積症がおこる 2007年1月5日 Nature Genetics 39, 1 doi: 10.1038/ng1951 中性脂肪蓄積症は、細胞質小滴内への中性脂肪の全身性の蓄積によって特徴づけられ、遺伝的に均一でない常染色体劣性疾患群からなる。我々は、軽度な筋障害をともない、魚燐癬をともなわない、脂肪性トリグリセリドリパーゼ遺伝子(PNPLA2、ATGLとしても知られる)の両対立遺伝子に変異をもつ中性脂肪蓄積症の亜型について報告する。これらのうち3つの変異は、活性部位を含むパタチンドメインには影響を与えないが、疎水性ドメインには欠損をもたらし、その結果、短縮したATGLタンパク質が生じると予測される。ATGLに対する短い干渉RNA分子を使った阻害により、中性脂肪分解の阻害を再現できた。チャナリン-ドルフマン症候群は、ABHD5(CGI-58としても知られている)の変異によって生じ、魚燐癬、軽度筋障害、肝肥大をともなう中性脂肪蓄積の特徴をもつが、筋障害をともなう中性脂肪蓄積症は、これとは異なっている。 Full text PDF 目次へ戻る