1. Nature Japan
  2. Nature Genetics
  3. v39 n11
  4. EphB—エフリンBの相互作用は腫瘍細胞をコンパートメント化することにより、結腸直腸癌の進行を抑制する
Letter

EphBシグナル伝達：EphB—エフリンBの相互作用は腫瘍細胞をコンパートメント化することにより、結腸直腸癌の進行を抑制する

Nature Genetics 39, 11 doi: 10.1038/ng.2007.11

チロシンキナーゼ型受容体であるEphB2やEphB3をコードする遺伝子は、結腸直腸癌（CRC）や正常な腸細胞でのβカテニンおよびTcf4の標的遺伝子である。腸上皮では、EphBシグナル伝達は、陰窩・絨毛軸に沿って、細胞型による細胞の位置決定を制御する。CRCでは、EphB活性は最早期以降の腫瘍の進行を抑制する。本論文では、EphB受容体はEカドヘリンを介した接着依存的な機構により、CRC細胞の増殖をコンパートメント化することを示す。我々は、in vitroおよびin vivoにおいて、EphBを介したコンパートメント化によって、EphBを発現する腫瘍細胞がエフリンB1陽性領域に広がることが抑制されることを示す。我々の結果は、CRC細胞は、腫瘍形成の開始時に、正常なエフリンB1発現腸細胞による反発相互作用を回避するために、EphB発現のサイレンシングを行わなければならないことを示している。
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