Brief Communication 幹細胞と癌:幹細胞の癌にみられるエピジェネティックなパターン 2007年2月1日 Nature Genetics 39, 2 doi: 10.1038/ng1941 胚性幹細胞では、分化に必要な遺伝子がポリコーム群タンパク質により可逆的に抑制されている。本論文では、幹細胞のポリコーム群タンパク質の標的配列が、標的ではない配列に比べて、癌特異的なプロモーターDNAの過剰メチル化を受ける可能性が最大で12倍高いことを報告する。この知見は幹細胞癌起源説を支持するものであり、癌幹細胞においては可逆的な遺伝子発現の抑制が永続的な抑制に切り替えられ、細胞は恒常的に自己複製する状態に固定されるため、その後に起こる癌化が生じやすくなることを示している。 Full text PDF 目次へ戻る