Letter 糖尿の関連解析:TCF7L2遺伝子の変異が2型糖尿病と適応進化に与える影響の詳細な検討 2007年2月1日 Nature Genetics 39, 2 doi: 10.1038/ng1960 最近我々は、2型糖尿病のリスクと転写因子7-like 2(TCF7L2、以前はTCF4)遺伝子の変異に関連があること、さらにヨーロッパの祖先3集団において人口寄与危険度(PAR)が17-28%であることを報告した。今回TCF7L2の2型糖尿病のリスクとなる変異について調べ、祖先T対立遺伝子であるSNPのrs7903146を、西アフリカとデンマーク人の2型糖尿病の症例対照研究とアイスランドの家系を増やした再現実験から同定し、HapBT2Dと定義した。我々はまた同じ遺伝子の別の変異であるHapAが東アジア、ヨーロッパ、西アフリカの集団において正の自然選択の証拠を呈することを見いだした。注目すべきことは、HapAはボディマス指数(BMI)、摂食ホルモンであるグレリンやレプチンの男性での濃度の変化との示唆的関連が見られ、このことはHapAによる選択的利点がエネルギー代謝の効果を介している可能性を示している。 Full text PDF 目次へ戻る