Letter 関節リウマチ:CD244の機能的SNPは日本人の関節リウマチのリスクを増加させる 2008年10月1日 Nature Genetics 40, 10 doi: 10.1038/ng.205 関節リウマチは遺伝的要因が複雑に関係する慢性自己免疫性の炎症性疾患である。signaling lymphocyte activation molecule(SLAM)ファミリーに属する分子は、自然免疫や通常の免疫を担当するリンパ球において重要な機能を担っている。我々は、多数のSLAMファミリー遺伝子を含む染色体1q領域に関節リウマチに関連する連鎖不平衡ブロックを同定した。このブロックでは、日本人の2つの独立した関節リウマチコホートで、SLAMファミリーの1つであるCD244の2つの機能的SNPに関連のピークが認められた(rs3766379、P= 3.23x10-8およびrs6682654、P=7.45x10-8)。全身性エリテマトーデスの日本人コホートについても調べたところ、関節リウマチと同様の遺伝子型分布を示すことが分かった。我々は、rs3766379とrs6682654の関節リウマチ感受性対立遺伝子およびそのハプロタイプによって遺伝子発現が増加することを、ルシフェラーゼアッセイや対立遺伝子特異的転写産物の定量化アッセイで確認した。CD244は関節リウマチの遺伝的リスク要因であり、関節リウマチと全身性エリテマトーデスに共通する自己免疫の過程で働いている可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る