Letter コピー数多型:全ゲノムSNP遺伝子型タイピングによるコピー数多型検出の系統的評価 2008年10月1日 Nature Genetics 40, 10 doi: 10.1038/ng.236 SNP遺伝子型タイピングの技術は、コピー数多型(CNV)を使ったヒト形質の遺伝的解析を可能にしている。しかし、SNPのプラットフォームがどの程度まで正確にCNVを検出できるかは、まだ明らかでない。塩基配列決定にもとづき得られた、それぞれが独立したCNVマップを使うことにより、現在一般的に使われているSNPプラットフォームではその検出に限界があったり、まったくプローブが存在していないために検出できない領域がかなりあることを我々は見いだした。そのような問題があるにもかかわらず、我々はイルミナ社のSNP遺伝子型タイピングデータを使って、9サンプルで368のCNVを予測し、このうち3分の2以上を実験的に検証することができた。また、たった2つのSNP プローブを使って確実に欠失をタイピングする方法(SCIMM)を開発した。さらに、HapMap SNPは高頻度の欠失の82%と強い関連があるが、最新のSNP プラットフォームでは約50%しか有効に検出できないことを見いだした。現在利用可能な全ゲノムSNPアッセイはCNVを正確に捕えることはできるが、特に再シーケンシングの際のアレイデザインの改良が、遺伝子多型の包括的解析を進めるのに必須であると結論づける。 Full text PDF 目次へ戻る