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C型肝炎:IL28Bは慢性C型肝炎に対するインターフェロンαとリバビリンの併用療法の反応性に関連する

Nature Genetics 41, 10 doi: 10.1038/ng.447

C型肝炎ウイルス(HCV)は世界の人口の3%にあたる人が感染している。慢性HCVの治療はPEG化インターフェロンα(PEG-IFN-α)とリバビリン(RBV)の併用療法からなる。HCVの治療反応性に関連する遺伝的多型を同定するために、遺伝子型が1型の慢性C型肝炎に罹患する293人のオーストラリア人において、PEG-IFN-α/RBV併用療法に対するウイルス持続陰性化(SVR)のゲノムワイド関連研究を行い、また、555人からなる独立したコホートにおいて再現性を評価した。我々は、インターロイキン28B(IL28B、別名IFNλ3)をコードする遺伝子領域内にSVRとの関連を認めたことを報告する(rs8099917、統合P=9.25×10-9、OR=1.98、95% CI=1.57−2.52)。IL28Bはウイルス抵抗性に寄与すること、およびインターフェロン類やRNAウイルス感染によって発現が上昇することが知られている。これらのデータは、宿主の遺伝学が薬剤応答の予測に役立つかもしれないことを示唆し、また、それらはHCVの治療やIFN-αで治療される他の疾患において、IL28Bの役割を検討することも支持するものである。

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