Letter 白血病:B前駆細胞性およびダウン症候群関連の急性リンパ芽球性白血病におけるCRLF2の再構成 2009年11月1日 Nature Genetics 41, 11 doi: 10.1038/ng.469 異数性や転座はB前駆細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)の特徴であるが、このがんに罹患する多くの人には再発性のある染色体変化がみられない。本論文では、B前駆細胞性ALLにおいて、X染色体およびY染色体の偽常染色体領域1に再発性のある間質性欠失(P2RY8の非コード第1エキソンをCRLF2のコード領域に隣接させる)がみられることを報告する。我々は、P2RY8-CRLF2の融合を、B前駆細胞性ALLの人の7%、およびダウン症候群関連ALLの人の53%に同定した。CRLF2の変化はJAK変異の活性化に関連しており、また、インターロイキン7受容体アルファを過剰発現するBa/F3細胞に、マウスの変異Jak2とともにヒトP2RY8-CRLF2を発現させると、構成的なJak-Statの活性化とサイトカイン非依存的な増殖が引き起こされた。我々の知見は、これらの2つの遺伝的な異常がともにB前駆細胞性ALLにおける白血病誘発に寄与することを示す。 Full text PDF 目次へ戻る