Article tiRNA:動物の転写開始部位と関連する小さなRNA 2009年5月14日 Nature Genetics 41, 5 doi: 10.1038/ng.312 いろいろなサイズの比較的短いRNAが、真核生物のプロモーター近傍の配列から転写されているといわれてきた。FANTOM4プロジェクトと共同で、ヒト、トリ、ショウジョウバエの転写開始点(TSS)から−60〜+120塩基にマッピングされる、主として18塩基の長さからなる小さなRNAを同定した。これらの転写開始RNA(transcription initiation RNA:tiRNA)はTSSと同じ鎖に由来しており、G+Cに富んだプロモーターによくみられた。tiRNAの5′端は、TSSの下流10〜30塩基のところにピークがあり、これらがプロセシングを受けていることを示している。tiRNAは、例外はあるが、一般的に発現の高い転写産物およびRNAポリメラーゼII結合部位と関係している。我々は、tiRNAが後生動物および、おそらくはすべての真核生物の転写において一般的にみられる特徴であると考えている。 Full text PDF 目次へ戻る