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難聴:ヒトmiR-96のシード領域の変異が、非症候群性進行性難聴の原因である

Nature Genetics 41, 5 doi: 10.1038/ng.355

マイクロRNA(miRNA)は標的mRNAの相補的部位に結合し、転写後の翻訳抑制を行っており、標的認識の特異性はmiRNAのシード領域に決定的に依存している。mRNAの標的部位のSNPによって、miRNAが標的部位と結合することが阻害されると、遺伝子発現調節が乱れ、病状に至ることが示されてきた。しかし、miRNAの成熟配列中の、病態に結びつく変異はこれまでに報告されていない。我々は、内耳の有毛細胞に発現しているmiR-96のシード領域の変異によって、常染色体優性の進行性難聴になることを示す。本報告は、メンデルの法則に従う病気にmiRNAが関与するという初めての研究である。同定された変異は、miR-96の生合成に強い影響を与え、mRNAの標的の有意な減少をもたらす。これらの変異は、有毛細胞が正常に機能するために必要な遺伝子発現プロファイルを維持するにあたっての、miR-96の制御の役割を変化させるものと考えている。

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