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リンゴゲノム:栽培種のリンゴ(Malus × domestica Borkh.)のゲノム

Nature Genetics 42, 10 doi: 10.1038/ng.654

栽培種のリンゴ(Malus × domestica)のゲノム配列の高品質ドラフトについて報告する。比較的最近(>5000万年前)のゲノム全域にわたる重複(GWD)によって、Pyreae属では祖先型の9本の染色体が17本となる変遷があった。古いGWDの痕跡には、真性双子葉植物の祖先型の旧6倍体由来の単一の系統であることを支持する証拠もある。Pyreae属と、バラ科の主要な分類群と類縁であるリンゴ属の系統樹を作成することにより、栽培しているリンゴの原種がM. sieversiiと同定できた。果実の発達に関わったと報告されている遺伝子ファミリーの増幅が、ナシ状果実すなわちPyreae属に特有の偽果(がく片の基部である花托が増殖したもの)の形成を説明できるだろう。リンゴでは、通常、花や果実の発生に関わるMADS-box遺伝子のサブクレイドが15のメンバーを擁するまでに拡張しており、その中には、ソルビトールの生成と輸送といったバラ科に特有の代謝にかかわる遺伝子ファミリーも属している。

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