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白血病:T細胞性急性リンパ芽球性白血病におけるPHF6変異

Nature Genetics 42, 4 doi: 10.1038/ng.542

X染色体上のがん抑制遺伝子は、特定の種類のがんの性別構成にゆがみを与えるかもしれない。T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)は、男性で発生率の増加がみられる、侵襲性の高い血液学的悪性腫瘍である。この研究では、初代培養のT-ALL検体のうち、小児型の16%および成人型の38%において、X連鎖性のplant homeodomain finger 6(PHF6)遺伝子に、遺伝子を不活化する変異および欠失が同定されたことを報告する。とりわけ、PHF6変異は男性被験者のT-ALL検体にほぼ例外なくみられる。重要なことは、PHF6の変異による欠損は、ホメオボックス転写因子で、なおかつがん遺伝子であるTLX1TLX3の異常な発現によって引き起こされる白血病と関連がみられることである。まとめると、これらの結果は、PHF6がT-ALLにおける新しいX連鎖性がん抑制因子であることを明らかにし、また、この疾患の発症機序においてPHF6の欠損とTLX転写因子の異常な発現の間に強力な遺伝的相互作用があることを示すものである。

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