Brief Communication 造血器疾患:骨髄異形成症候群におけるヒストンメチルトランスフェラーゼ遺伝子EZH2の体細胞変異 2010年8月1日 Nature Genetics 42, 8 doi: 10.1038/ng.620 骨髄異形成症候群(MDS)では、7番染色体、つまり7qの欠失が一般的にみられ、予後不良と相関している。しかし、7番染色体に存在するこの疾患の関連遺伝子は明らかになっていない。本論文では、7q36.1に位置するEZH2がMDSにおいて高頻度に標的とされていることを報告する。EZH2の欠失、ミスセンス変異およびフレームシフト変異の解析から、EZH2が腫瘍抑制因子であることが強く示唆される。EZH2はヒストンメチルトランスフェラーゼとして機能するので、異常なヒストン修飾によって、MDSにおけるエピジェネティックな脱調節に寄与するのかもしれない。 Full text PDF 目次へ戻る