Brief Communication グロビン・スイッチング:KLF1はBCL11Aの発現とγグロビンからβグロビンへのスイッチングを調節している 2010年9月10日 Nature Genetics 42, 9 doi: 10.1038/ng.637 ヒトとマウスの成体の赤血球系前駆細胞でKLF1をノックダウンすると、BCL11A量が著しく減少し、ヒトのγグロビン発現のβグロビン発現に対する比率が増大することがわかった。この結果はKLF1が直接βグロビンの遺伝子発現を活性化し、間接的にγグロビンの遺伝子発現を抑制して、グロビン遺伝子のスイッチングを行っていることを示唆している。成人の赤血球系前駆細胞でKLF1のノックダウンを制御しながら行うと、βサラセミアや鎌形赤血球貧血症の患者の体内で胎児ヘモグロビン発現を活性化する方法につながる可能性がある。 Full text PDF 目次へ戻る