Letter 骨異形成症:骨異形成症、脳石灰化、および自己免疫に関連する、酒石酸耐性酸性ホスファターゼの遺伝的欠損 2011年2月1日 Nature Genetics 43, 2 doi: 10.1038/ng.749 脊椎・骨幹端異形成症、脳石灰化を伴う痙縮、および自己免疫疾患に非常にかかりやすいことは、遺伝性疾患である脊椎・内軟骨異形成症の明らかな特徴である。本研究では、5つの血縁家系においてこの疾患遺伝子座を染色体19p13に位置決定し、14人の罹患者において酒石酸耐性ホスファターゼ(TRAP)をコードするACP5に変異を同定した。また、これらの変異によって、罹患者の血清および細胞における酵素機能が喪失することを示した。骨再吸収と免疫調節に関与するタンパク質である、リン酸化オステオポンチンが、TRAP欠損する人の血清、尿および培養細胞に蓄積している。症例から得られた樹状細胞は、サイトカインプロファイルの変化を示し、また、混合リンパ球反応において、対応する対照細胞よりも、強力に同種異系のT細胞増殖を促進した。これらの知見から、一般的な自己免疫疾患の発症機序におけるオステオポンチンの役割やそのTRAPによる調節の解明に新たな手がかりが得られた。 Full text PDF 目次へ戻る