Article 転写因子と進化:ショウジョウバエ6種にわたり高度に保存された転写因子の結合とその組み 合わせによる調節様式の証拠 2011年5月1日 Nature Genetics 43, 5 doi: 10.1038/ng.808 転写因子のなかには、その結合が近縁種間でかなり異なっているものがある。この論文では、発生にかかわる転写因子Twistの結合がショウジョウバエの6種にわたり高度に保存されていることから、エンハンサーレベルで強い機能的な制約が存在することが示された。保存された結合にはTwistのモチーフ配列とそれに対応する因子との間に相関がみられ、それらの組合せによる結合をde novoに発見することができる。また、検出限度に近い10,000の低頻度の結合部位が含まれており、これらの結合部位は、後の発生段階におけるエンハンサーの目安になっていることがわかった。これらの結果から、発生におけるエンハンサーは、おそらくそれらの複雑な組合せの性質から、進化的に強い制約を受けていることが示唆される。 Full text PDF 目次へ戻る