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ビタミンB代謝異常:ABCD4の変異で先天性ビタミンB12代謝異常が起きる

Nature Genetics 44, 10 doi: 10.1038/ng.2386

ビタミンB12(コバラミン)の遺伝性疾患は、血液系と神経系の機能に必須のこのビタミンがどのようにして運ばれて代謝されるかということを知る重要な手がかりとなる。LMBRD1の変異によって引き起こされるcblF欠損に似た、ライソゾームからのビタミンB12放出障害に至る新しい疾患について報告する。微小核体を用いた染色体導入とエキソーム塩基配列決定により、これまではペルオキシソームに局在しそこで機能すると考えられていた、ABCトランスポーターの1つをコードするABCD4において疾患の原因となる変異を同定した。ABCD4は、ライソゾームタンパク質であるLAMP1や、cblF欠損の原因遺伝子をコードするLMBD1と局在が同じであることが示された。さらに、ABCD4のATPaseドメイン部位の変異がその機能に影響を与えることから、ABCD4のATPase活性が、ビタミンB12の細胞内プロセシングに関与していることが示唆された。

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