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中枢性甲状腺機能低下症:IGSF1の機能喪失変異はX染色体連鎖の中枢性甲状腺機能低下と精巣腫大症候群を起こす
Nature Genetics 44, 12 doi: 10.1038/ng.2453
先天的中枢性甲状腺機能低下は、それ以外の下垂体ホルモン欠乏と独立しても、連結しても、発生する。エキソーム解析ならびに候補遺伝子塩基配列決定を用いて、中枢性甲状腺機能低下、精巣腫大、変動性の低プロラクチン濃度を示す11の独立家系の男性で、IGSF1に8つの明確な変異と2つの欠失を見つけた。IGSF1は膜糖タンパク質で、下垂体前葉に強く発現されており、今回見つかった変異はさまざまな細胞でこのタンパク質の細胞表面への移行を損なう。Igsf1欠損オスマウスは、下垂体および血清中の甲状腺刺激ホルモン(TSH)濃度低下、下垂体の甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)受容体発現低下、トリヨードチロニン濃度減少、ならびにボディマスの増加を示した。まとめると、我々の観察は、おそらく随伴する下垂体TRHシグナル伝達障害によると思われる、IGSF1の機能喪失変異が中枢性甲状腺機能低下をもたらす新たなX染色体連鎖疾患を記述したものである。