Letter シロイヌナズナ:RegMapパネルから検索した世界中のシロイヌ ナズナ近交系統の遺伝的多様性のゲノム全体に 渡るパターン 2012年2月1日 Nature Genetics 44, 2 doi: 10.1038/ng.1042 シロイヌナズナArabidopsis thalianaはユーラシア大陸原産で世界中に帰化している。簡単に繁殖させることができ、表現型の多様性に富むことから、機能的、生態学的、進化学的な遺伝学の理想的なモデルシステムになっている。これまで、シロイヌナズナの自然に生じた遺伝的な配列多様体の解析には、少数の個々の植物か遺伝的なマーカーが使われてきた。この論文では250K SNPチップを使い、いくつかの地域的な試料も含め、世界中の1,307種の遺伝子型を決めた。これにより、世界中の遺伝的配列多様体のパターンを高解像度で記述することができた。3つの相補的な選択試験をし、新たな選択の標的を同定した。さらに、シロイヌナズナで過去に起こった組換えのパターンを解析し、遺伝子間の領域と反復DNA配列にホットスポットが集積されていることを見いだした。このことは、ヒトに見られるパターンとよく一致しているが、他の植物種に見られるパターンとは驚くほど違っている。この地域的なマッピングパネル(RegMap)を作り出すのに使った種子を誰でもが使えるようにした。このパネルには、ヒト以外の種に関して地球上で自然に単離されたものの中では目下得ることができる最大のゲノム地図の資料の1つになっている。 Full text PDF 目次へ戻る