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プラダー・ウィリー表現型:MAGEL2の短縮型変異はプラダー・ウィリー表現型および自閉症を引き起こす
Nature Genetics 45, 11 doi: 10.1038/ng.2776
プラダー・ウィリー症候群(PWS)は、父親由来の15q11-q13が存在しないことで引き起こされる。この領域の遺伝子は父親由来が発現し、母親由来が抑制される。本論文では、PWSドメイン内の1つの遺伝子MAGEL2の父親由来対立遺伝子に短縮型変異を持つ4人について報告する。この変異を持つ最初の患者は、PWSの特徴についての全ゲノム配列決定解析により確認された。さらに3人の患者は、臨床検査室の1,248症例のエキソーム配列決定の結果を再検討することによって特定された。この4人の患者全てが、自閉症スペクトラム障害(ASD)、知的障害および、さまざまな程度でPWSの臨床的および行動的な特徴を示す。これらの知見は、MAGEL2が複雑なASDを引き起こす新規遺伝子であること、また、MAGEL2の機能喪失がPWS表現型のいくつかの面に寄与しうることを示唆している。