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肝内胆管がん:エキソーム塩基配列決定から肝内胆管がんにおいてBAP1、ARID1A、PBRM1に頻発する不活性化変異が明らかになる
Nature Genetics 45, 12 doi: 10.1038/ng.2813
32例の肝内胆管がんのエキソーム塩基配列決定により、複数のクロマチンリモデリング遺伝子(BAP1、ARID1A、PERM1を含む)に頻発する不活性化変異を発見した。また、これらの遺伝子のうちの1つの変異が、塩基配列決定を行った肝内胆管がんのほぼ半数に起こっていた。代謝酵素をコードするIDH1およびIDH2の遺伝子のこれまでに報告されたホットスポットについても、肝内胆管がんでは変異が頻発することを明らかにした。対照的に、TP53は、一連の9つの胆嚢がんにおいて最も高頻度に変化の見られた遺伝子であった。これらの発見は、肝内胆管がんにおいてはクロマチンリモデリングの調節異常が主要な役割を担っていることを浮き彫りにするものである。