Brief Communication X染色体不活性化:長鎖非コード転写産物XACTはヒト多分化能細胞で活性のあるX染色体を被覆している。 2013年3月1日 Nature Genetics 45, 3 doi: 10.1038/ng.2530 哺乳類細胞でのX染色体不活性化(XCI)は、XISTに依存している。XISTは、長鎖の非コード転写産物であり、X染色体を被覆して、cis位での抑制を行う。本研究では、ヒトの多分化能細胞では、長鎖の非コードRNAであるXACTが、活性のあるX染色体から特異的に発現され、その染色体を被覆していることを発見したので報告する。XISTが存在しない場合、XACTがヒトの2本のX染色体から発現されるが、マウスではそのような発現はない。したがって、XACTは、ヒトにおけるXCIの開始の制御に特異な役割を担っていることが示唆された。 Full text PDF 目次へ戻る