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DGKEの劣性遺伝性変異は非定型溶血性尿毒症症候群を引き起こす:尿毒症

Nature Genetics 45, 5 doi: 10.1038/ng.2590

病的血栓の形成は死亡の主な原因となる。溶血性尿毒症症候群(HUS)は、小血管血栓症の出現を特徴とし、微小血管障害性溶血性貧血、血小板減少症および腎不全を引き起こす。非定型HUS(aHUS)は、病的な補体カスケード活性化を引き起こす遺伝要因あるいは自己免疫要因によって生じうる。我々は、エキソーム配列決定を行い、血縁関係のない9家系においてaHUSと共分離するDGKE(ジアシルグリセロールキナーゼεをコードする)の劣性遺伝性変異を同定し、aHUSが典型的なメンデル遺伝病であることを明らかにする。1歳になる前にaHUSを呈した罹患者には、持続高血圧、血尿およびタンパク尿(ネフローゼ域のタンパク尿になることもある)がみられ、経時的に慢性腎疾患が発症する。DGKEタンパク質は、内皮、血小板および足細胞に発現がみられる。アラキドン酸含有ジアシルグリセロール(DAG)は、血栓形成を促進するプロテインキナーゼC(PKC)を活性化するが、通常、DGKEはDAGシグナル伝達を不活性化する。我々は、DGKE機能の欠損が血栓形成促進状態を引き起こすと推論する。これらの知見は、病的血栓の形成と腎不全の新しい機構を明らかにし、また、aHUS罹患者の治療に直接関連するものである。

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