Letter ネフロン癆:ANKS6はNEK8をINVSおよびNPHP3に関連させるネフロン癆モジュールの中心的構成要素である 2013年8月1日 Nature Genetics 45, 8 doi: 10.1038/ng.2681 ネフロン癆は、小児期あるいは青年期に腎不全を引き起こす、常染色体劣性遺伝性嚢胞性腎疾患である。 ほとんどのNPHP遺伝子産物は分子ネットワークを形成する。本研究では、ANKS6が、NEK8(NPHP9)をINVS(NPHP2)およびNPHP3に接続する新しいNPHPファミリーの因子であることを明らかにする。その結果、ANKS6が繊毛の基部領域に局在していることを示し、また、ゼブラフィッシュおよびアフリカツメガエル(Xenopus laevis)におけるノックダウン実験から、ANKS6が腎発生における役割を担っていることを確認した。また、重度の心血管異常、肝繊維症および逆位を含む、ネフロン癆を罹患する6家系にANKS6変異を同定した。酸素センサーのHIF1ANはANKS6およびINVSをヒドロキシル化し、また、ANKS6-INVS-NPHP3モジュールの構成を変化させる。アフリカツメガエルにおいてHif1anをノックダウンすると、他のNPHPタンパク質の欠損に類似した表現型が引き起こされる。ネットワーク解析から、さらに推定のNPHPタンパク質と、このNPHPモジュールの中心にANKS6が位置することが明らかになったことから、ANKS6、NEK8、INVSあるいはNPHP3の変異によって引き起こされる疾患の兆候が重なることが説明される。 Full text PDF 目次へ戻る