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ネフローゼ症候群:変異に依存した劣性遺伝形式をとるNPHS2関連ステロイド耐性のネフローゼ症候群

Nature Genetics 46, 3 doi: 10.1038/ng.2898

単一遺伝子疾患は単一の遺伝子の欠損によって起きる。メンデルの法則によれば、これらの疾患は、優性か劣性の遺伝形式をとる。常染色体劣性遺伝疾患は両方の対立遺伝子に病気を起こしうる変異があり、これまでの理解では、その病原性は互いには影響を与えない。今回、常染色体劣性遺伝疾患である2型ネフローゼ症候群(MIM 600995)において、NPHS2の、p.Arg229Glnをコードする対立遺伝子が、別の対立遺伝子の変異に依存することを報告する。予測に反して、この対立遺伝子は3′ NPHS2にある変異と特異的に一緒に存在する場合にのみ病的症状を呈し、それはp.Arg229Glnをコードするポドチンのヘテロ二量体化が阻害されることと、局在が変わることによる。病気と関連する3'側の変異はp.Arg229Glnポドチンに対してはドミナントネガティブな効果を現すが、正常型のポドチンの場合は劣性対立遺伝子としてふるまう。従って、病気を引き起こす変異とp.Arg229Glnを保因者として持つカップルは、常染色体劣性遺伝疾患で予測される遺伝形式とは実際には違う可能性がある。

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