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星状細胞腫:小児正中高悪性度星状細胞腫におけるACVR1に頻発する体細胞変異

Nature Genetics 46, 5 doi: 10.1038/ng.2950

小児正中(視床、小脳、脊椎および橋:非皮質領域)高悪性度星状細胞腫(mHGA)は、ほとんど治療標的が同定されておらず、治療ができない。このほとんどの腫瘍が、ヒストンH3バリアントのp.Lys27Metをコードする変異を持つ。40例の未治療mHGAにおいて、全エキソーム配列決定により39例を解析し、その結果、腫瘍の位置に特異的な新たな体細胞変異を見いだした。橋の腫瘍においては、ヒストンH3.1 p.Lys27Met置換とともに、ACVR1の機能獲得性変異が見られた。一方、H3.3 p.Lys27Met置換を伴う視床の腫瘍においては、FGFR1の変異あるいは融合が見られた。ACVR1変異を持つmHGAにおける骨形成タンパク質(BMP)-ACVR1発生経路の過剰活性化は、この腫瘍細胞におけるSMAD1、SMAD5、SMAD8のリン酸化レベルの増加およびBMP下流の初期応答遺伝子の上方制御を引き起こした。全体的なDNAメチル化プロファイルは、変異型ヒストンH3バリアントの種類や腫瘍の位置にかかわらず、p.Lys27Met変化に有意に関連していたことから、エピジェネティックな表現型を引き起こす際にこの置換が担う役割を裏付けている。この研究は、可能性のある治療標的の数をかなり増やすものであり、また、mHGAにおける治療の取り組みを正しい方向に導く手段として、小児mHGAにおける治療前生検が妥当であることを証明するものである。

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