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アトピー性皮膚炎:複数祖先集団の症例21,000例、対照95,000例についてのゲノムワイド関連解析によりアトピー性皮膚炎のリスク座位を同定

Nature Genetics 47, 12 doi: 10.1038/ng.3424

これまでの遺伝学的関連解析によって、ヨーロッパ系集団におけるアトピー性皮膚炎に関連する21座位が明らかになっている。この疾患は複数の遺伝要因が関与する一般的な疾患であり、さらなる感受性遺伝子座の同定を目指して、ヨーロッパ系、アフリカ系、日系、ラテンアメリカ系集団に由来する症例21,399例、対照95,464例を対象に1,500万個以上の遺伝的バリアントについてのメタ解析を行った。引き続いて、18の研究に由来する症例32,059例、対照228,628例を対象に確認解析を行った。その結果、10のリスク座位を新たに同定し、アトピー性皮膚炎のリスク座位の総数が31となった(4つの座位では、2つ目のシグナルが検出された)。注目すべきは、新しい座位には、自然宿主防御やT細胞機能の調節を担う候補遺伝子が存在することである。このことは、アトピー性皮膚炎の発症に免疫のメカニズムが重要な役割を果たしていることをはっきりと示している。

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