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ポリコーム:PRC1タンパク質の配置はショウジョウバエ(Drosophila)の発生過程での腫瘍形成を抑制する

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3671

ポリコーム群タンパク質は、PRC2とPRC1という2つの重要な複合体を形成して、通常、それらが共働して標的遺伝子を調節する。本論文では、PRC1構成要素が、PRC2の機能とは独立に、新生物性腫瘍の抑制因子として機能することを示す。ゲノム全域でPRC1構成要素の分布とヒストンH3 Lys27のトリメチル化(H3K27me3)の分布をマッピングすることで、ショウジョウバエ(Drosophila)の幼虫組織においてH3K27me3が存在しない場合にPRC1を獲得する遺伝子の大規模なセットを同定した。このような遺伝子は、カノニカルな標的遺伝子よりも非常に多く存在し、細胞の増殖、シグナル伝達および極性の調節に主に関与していた。PRC1構成要素の変化はこの遺伝子セットの特異的な脱調節を引き起こすが、カノニカルな標的遺伝子はPRC1変異体およびPRC2変異体の両方で抑制が解除される。PRC1構成要素は、ヒト胚性幹細胞では、ショウジョウバエ胚でのようにH3K27me3と共局在しているが、分化した細胞種ではH3K27me3が存在しない、増殖およびシグナル伝達関連遺伝子の大規模なセットに選択的に動員されることから、発生過程でのPRC1構成要素の配置は進化的に保存されていると考えられた。

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