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非コードRNA:誘導性長鎖非コードRNAはDNA損傷シグナル伝達を増幅する
Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3673
長鎖非コードRNA(lncRNA)は、一般的に見られる遺伝子であり、正確に調節されていることが多いが、機能についてはほとんど分かっていない。本論文では、lncRNAが生物のDNA損傷応答を誘導することを実証する。DNA損傷はp53を介してDINO(Damage Induced Noncoding)lncRNAの転写を活性化した。DINOは、DNA損傷応答におけるp53依存性遺伝子発現、細胞周期停止、アポトーシスに必要で、また、DINO発現はDNA損傷がない場合でも損傷シグナル伝達を活性化して細胞周期を停止させるのに十分であった。DINOはp53タンパク質に結合して、その安定化を促進することで、p53自己増幅ループを調節している。マウスにおけるDinoのノックアウトあるいはプロモーターの不活性化はp53シグナル伝達を減弱させ、in vivoでは急性放射線症候群を軽減した。従って、誘導性lncRNAは、その同族の転写因子とのフィードバックループを作り出して、細胞のシグナル伝達ネットワークを増幅できる。