Technical Report
臨床エキソーム:M-CAPは、臨床エキソーム中の重要性が不確かなバリアントを大幅に棄却できる高感度の方法である
Nature Genetics 48, 12 doi: 10.1038/ng.3703
バリアントが病的かどうかを分類するツールであるSIFTやPolyPhen-2、CADD、MetaLRは、典型的な患者のゲノム中にあるたくさんの低頻度ミスセンス変異を解釈する際に、一部のバリアントを良性とみなして優先度を落とすということをしている。しかし、この広く用いられているやり方では、26〜38%の既知の病的変異を誤って分類してしまう。そして、もしこの分類ツールの結果が、臨床の場で最終的なものとして信頼されてしまうと、診断の間違いを引き起こしうる。我々が開発したM-CAPは、臨床で使うことを想定して作られたツールであり、バリアントが病的かどうかを分類する。M-CAPは全ての閾値で既存の手法よりパフォーマンスがよく、典型的なゲノムにおいて、重要性が不確かな低頻度ミスセンス変異のうちの60%を、95%の感度で正しく棄却する。