Brief Communication
エピジェネティクス:生殖細胞系列の世代間でエピジェネティックに受け継がれている食事性の肥満とインスリン耐性
Nature Genetics 48, 5 doi: 10.1038/ng.3527
哺乳類配偶子におけるエピジェネティックな遺伝については、かなりの論争がある。体外受精(in vitro fertilization)により配偶子を経由した伝達の影響のみが現れるようにした実験を行った結果、親世代の高脂肪食餌が子世代の肥満や糖尿病への感受性を高め、その影響は子世代の性別もしくは高脂肪食餌が父母由来のどちらかによって左右されることを明らかにした。後天的な代謝疾患がエピジェネティックに受け継がれていくことは、現代の肥満および糖尿病の世界的蔓延に関係している可能性がある。