卵巣がん：さまざまな組織型の上皮性卵巣がんに対する新規感受性座位12個を発見

さまざまな組織型の上皮性卵巣がん（EOC）に関連する共通の対立遺伝子を見つけるため、総数25,509例のEOC症例と40,941人の対照群よりなる複数の全ゲノムプロジェクトからのデータを集めた。3つのEOC組織型について、9つの新しい感受性座位を見つけた。漿液性EOCについて6つの座位（3q28、4q32.3、8q21.11、10q24.33、18q11.2、22q12.1）、粘液性EOCについて2つの座位（3q22.3、9q31.1）、子宮内膜型EOCについて1つ（5q12.3）である。私たちは次に、高グレード漿液性卵巣がんでBRCA1およびBRCA2変異を保有する人（EOC罹患者3,887人を含む）の分析結果を用いてメタ解析を行った。この解析の結果、さらに3つの感受性座位が2q13、8q24.1、12q24.31に見つかった。それぞれの座位について、遺伝子および調節に関する生物学的特徴を総合的に解析することにより、OBFC1をはじめとする低グレードやボーダーラインの漿液性EOCの感受性遺伝子の新たな候補を予測できた。