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スプライシングバリアント:タンパク質のコードを変化させる病因バリアントはスプライシングを破壊することが多い

Nature Genetics 49, 6 doi: 10.1038/ng.3837

塩基配列データから原因バリアントを同定するツールは存在しないため、精密医療の可能性は大きく制限されている。これまでの研究から、疾患に関連する対立遺伝子の3分の1はスプライシングを変化させると考えられている。我々は、スプライシング異常を引き起こす対立遺伝子が、疾患関連遺伝子(例えば、ハプロ不全遺伝子)にクラスターを形成していることを見いだした。疾患を引き起こすと報告されているエキソン変異4,964個について、大量並行スプライシングアッセイ法(MaPSy)で解析したところ、そのうちの81%は、患者組織でスプライシングに影響を及ぼすことが確認された。また、エキソン変異のうちの約10%は、主にプライソソームの組み立てを複数の段階で破壊する変異によりスプライシングを変化させていた。我々は、バリアントの分類を容易にし、またバリアントの速い発見のペースに対応できる新しい技術を用いて、エキソンのスプライシング変異の大規模な特徴づけを行ったことを示す。

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