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多発性嚢胞腎:繊毛移行帯タンパク質をコードするDZIP1Lの変異は常染色体劣性多発性嚢胞腎を引き起こす

Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3871

常染色体劣性嚢胞腎(ARPKD)はPKHD1に生じた変異を原因とする遺伝的に均一な疾患であると通常は考えられており、繊毛の機能異常と関連付けられている。本論文では、ARPKD患者に見つかった、DAZ結合タンパク質1様タンパク質をコードしているDZIP1Lの変異について述べる。DZIP1Lと繊毛機能との関連は、マウスおよびゼブラフィッシュでの機能喪失実験により確認することができた。DZIP1Lは、中心小体と基底小体遠位末端部に局在しており、セプチン2と結合する。セプチン2は繊毛移行帯に存在し、繊毛周囲の拡散障壁の維持に関与するタンパク質である。DZIP1L変異型繊毛細胞では拡散障壁の機能に異常が生じており、これと一致して、PKDタンパク質であるポリシスチン1およびポリシスチン2の繊毛膜における正常な局在化が損なわれることが判明した。まとめると、今回得られた結果は、ARPKDが遺伝的に均一な疾患ではないという、知られている限り最初の決定的な証拠であり、さらに、ARPKDの発症要因に関係する第2の遺伝子がDZIP1Lであることを立証するものである。

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